戸澤の週報

2002年02月23日

2002/2/23

(日本のものづくりの現状)

三寒四温の時期です。ここ数日は暖かい日が続いています。もう少しで冬が終わり、そして今年度も終わりが近づいています。そろそろ色々な会社で人事異動の季節でしょうか?緊張の時期ですね。

今週も様々な会社にご訪問させていただき、現在の状況を聞かせていただきます。ご承知の通り現在の流れは開発は国内に留め、生産を中国を中心としたアジア各国に移管して人件費を押さえています。この流れはここ数年は止まらないものと考えられます。ところがこの流れにあっても、今も尚国内での生産活動をしている会社からはとても厄介な問題が聞こえてきます。最近の部品調達の問題です。最近は部品の国内での入手が非常に困難になっていると言うのです。その会社はPCを中心とした各種民生機器を製造している大手で、部品調達の金額も国内でも有数の企業です。数年前であれば部品入手が困難な時期でも優先的にものが入ってきていました。ところが最近は部品が入手困難に陥っていると言うのです。原因は日本メーカーの海外生産のせいです。ここ数年で、日本の企業の部品調達の金額、数量とも大幅な減少です。それも尋常ではない単位での減少です。最近では部品メーカーの日本からの撤退が目立ってきました。その中にあっても国内調達を行っていると物が入ってこないのです。日本の部品調達力が大幅に落ちてしまっています。特定の機種にしか使われないようなICになりますと、下手をすると日本で1社しか採用していないなんてことがよく起こっております。その為、流通性が極端に悪く、少しメーカーの納期が悪くなると、発言力がない日本には物が回ってきません。これは海外メーカーのことだけを言っているわけではありません。国内半導体メーカーに関しても全く同じなのです。新製品が出てもサンプルはまずアジア地域に出され、国内は後回しなのです。非常に驚きました。特にPC関係の部品がこのような状況になることが多いようです。生産の海外移管は国内での部品の購買力を下げてしまっていることと言えそうです。非常に残念なことです。国内の企業にはどうか、これからも国内での生産を全てとは言いませんが、継続して続けていただき、日本の購買力を維持していただきたいと思います。そして、今回上げた問題に関しては次週詳しく述べたいと思いますが、購入ルートの2本化をご提案いたします。1つは国内の通常ルート。そしてもう1つは海外からのルート。その製品が一番流れているところから買うのです。国内の価格よりも安いケースはいくつもありますよ。
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