戸澤の週報

2023年01月22日

感受性

月曜日からは非常に強い寒さが予想されています。
そんな中、25日から27日にビックサイトでインターネプコンが行われます。
今年も出展させていただきます。皆様のお越しをお待ちしております。
 
タイパという言葉をご存知ですか?
タイムパフォーマンスの略で、費やした時間に対する満足度を表す言葉です。
昨年、「今年の新語2022年」の大賞にも選ばれました。
この言葉を表す例として、映画やドラマなどを倍速で見たりして、時間はかけずに結果だけを知る事があげられます。
もちろん、限られた時間の中でできることの一つだと思いますので、全部悪いとは思いません。
しかし、本来映画やドラマは、場面の設定やあらすじ、役者の表情やせりふの言い回し、カメラワークなど、どれ一つとっても作り手の想いが込められています。
結末はあくまでも多くの要素の一つに過ぎないのですが、そこだけに意識が行ってしまっているのでしょう。
タイパがこれだけ認知された背景の一つには、エンターテインメントのコンテンツが世の中に溢れており、より競合が厳しくなっていることだと思います。
多くの顧客を獲得するために、コンテンツがより短く、より分かりやすく、より刺激が強くなっています。
現在はスマートフォンで見るSNS、ショート動画、映画など、いくらかのお金を出せば(場合によっては無料で)、その場で簡単に見ることができます。
その中毒性は以前より指摘されている通り、かなりの強さがあり、気を抜いていると、自分の生活の中の多くを占めていることになります。
この問題の一番気になるところは、感受性の低下だと思います。
気軽に得られる楽しみは、徐々に刺激を強くしていく傾向にあります。
そして、そうしたコンテンツを供給する側も顧客の要望に応えてくれます。
こうして、コンテンツはますます刺激が強くなっていくことになります。
このようなコンテンツは一方的に与えられるものですから、自分の頭の中で考えることはほとんどありません。
そして、強い刺激に脳が慣れてしまうと、それより弱い刺激には反応しなくなります。
例えば、日常生活で感じていた、四季の変化や、友人との交流の喜びなどがいつしか、感じづらくなってきます。
仕事では苦労して得た成果に対する充足感なども感じることが難しくなるのではないでしょうか?
そもそも、頑張って苦労をして、その結果何かを得ていこうと前向きな気持ちになりづらくなるのかもしれません。
コンテンツの世界では、周りが全て与えてくれますが、仕事の世界では自分から苦労して、何かを取りに行かなければいけません。
冒頭のタイパに関しては、時間が大切であることは何ら異存はないのですが、一方的に与えられるコンテンツをより多くの量を見るために行うのであれば本末転倒です。
自分自身への戒めとして、世の中に氾濫する気軽なコンテンツに対して、一定の距離を設けたいと最近強く思うようになりました。
そのことによって、従来人が当たり前に持っていた、自分自身で考える力、小さな変化を感じ取る力、自らが積極的に動き、何かを成し遂げようとする力の回復を図りたいと思います。

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