戸澤の週報

2024年03月23日

育つ

3月も終わりになってきていますが、なかなか寒い日が続いています。
今年の開花予想は関東で例年通り3月25日位になるということです。
来週からいよいよ桜が見ることが出来そうです。 
 
植物を家で育ていると色々なものが見えてきます。
もちろん植物は飾りではなく、生きています。
だからこそ、こちらの思い通りにいかず、時には枯らしてしまうこともあります。
植物にとって大切なことは置かれる環境です。
必要なものは、日光がまずあり、次に水、適温、適度な栄養、そして、空気の流れです。
植物は太陽の光で光合成を行い、体内に必要なでんぷんやブドウ糖などの栄養を創り出します。
それらの過程で二酸化炭素を取り込み、最後に酸素を吐き出しますので、人を始めとする生物にとって非常に大切な役割を果たしています。
お店から自分の家に来た時が、一番初めの植物にとって難しいタイミングです。
今までの適していた環境から全く別の場所に移るわけです。
当然、植物によっては弱ってきてしまいます。
そんな時にはお水を上げたり、栄養を上げたり、適温に調節したりします。
あとは植物は空気の流れが悪いのを嫌います。
風を通してあげると気持ち良さそうにしています。
このようにしていると、いつの間にか新しい場所にも慣れてきて、元気に育っていくようになります。
植物を見ていると、元気にするのではなく、元気になる環境を整える事が大切だということです。
環境を整えてあげると、植物が本来持っている力が遺憾なく発揮できるようになります。
人が植物を育ているのではなく、植物と言いう命が持っている本来の強さを引き出すことが大切だと分かります。
この事は、人間にも全く同じことが言えそうです。
もしかしたら、人を育てようと考えることは、おこがましい事なのかもしれません。
人には生まれつき、育ちたい、成長したいという気持ちが必ずあります。
先に歩いている周りの人は、直接必要なことを教えるだけではなく、もっと成長したいと思えるように環境を整えることが一番必要です。
育つために支障になっていることがあれば、それを取り除いてあげることが大切です。
そうすれば、あとは勝手に育っていくものなのでしょう。
育てるではなく、育つをサポートすることがより重要です。
植物たちに教わったことです。
 
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