戸澤の週報

2024年04月21日

企業価値の最大化

新緑が眩しい季節となりました。
毎日の通勤路にも、今まで気が付かなかった多くの植物があります。
春は何かこれから起きそうな予感がするので好きな季節です。
 
先週は元経済産業省事務次官で、その後日立製作所の社外取締役を10年勤められた、望月晴文さんにレクチャーをしてもらいました。
その昔、リーマンショックの時には、JRや電力会社、NTTなどが軒並み投資を抑えた結果、日立製作所は大きな赤字を出しました。
その時はマーケットが機能不全となり、社債の発行ができなかったため、自己増資をする必要がありました。
4000億を超える増資は、やみくもに株主になってもらうわけではなく、日立製作所の事を良く理解してくれている投資家になってもらったことが、その後の株主との友好な関係性に繋がっているということです。
その後赤字は解消して、2015年の中期経営計画「危機を繰り返さない態勢」に繋がりました。
この先大きく成長するために、7:3(内需:外需)を3:7にしたいとのグローバルでの成長に対する強い想いを固めていったようです。
この時、ベンチマークしていた企業が国内から、海外のグルーバル企業に変わったようです。
ライバル企業と比較すると売り上げは10兆円程度で互角だが、営業利益率では大きく差を付けられていました。
そのため、同じ金額を投資して戦っていたら、いつかは負けてしまうことが明白だということに気が付いたようです。
そこから、取締役会を友達の集まりではなく、グローバル企業のCEOなど、その道のプロたちに集まってもらい、本気の議論を始めたようです。
議論の中心にあったのは「どうしたら自社の企業価値を上げられるか」だとと言うことです。
ここが本当に勉強になりました。
少しでも他社より企業価値を上げるために、何をすべきか、真剣に考えれば良いのだということを学びました。
企業の価値を上げるということは、より多くの方から必要に感じてもらうことだと思います。
自己中心的な考えから離れて、顧客のため、社会のために自社ができることを最大にして、取り組むことが必要だと感じました。
日立製作所のような大きな巨艦ですら、中にいる人が本気を出せば変えられたのですから、我々のような規模の会社であれば、いつでも変わることができるということです。
国内の狭いところを見ているのではなく、グローバルの視点で世界に目を向けなければいけません。
考えることは大事だが、スピード感を持って取り組まなければ、世界のライバルたちはあっという間にどこかに消えてしまいます。
世の中で必要とされる会社になるために、また明日から取り組みたいと思います。
 
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