戸澤の週報
2026年10月17日
この道の先に
先週は当社池袋本社で、技術者フォーラムを開催いたしました。
ROHM、インフィニオンとパワエレの開発会社である長岡パワーエレクトロニクスにお越し頂き、SiCとGaNをいかに産業用途へ普及させていくかをテーマにご講演いただきました。
その後パネルディスカッションで、話題はいつしか、どうすれば日本を元気にできるかという議論に移っていきました。
丁度、日本の名目GDPが2027年に世界6位へ後退するという予測が報じられたことも、一つのきっかけだったかもしれません。
次世代パワーデバイスに限らず、新しいものを取り入れることは変化を伴います。
変化には様々な苦労が伴います。
まずは「面倒くさい」を乗り越えて、「知らないこと」を学び、「失敗を経験」して、「それでも成果が出ない」を経験しなければいけません。
人間は下手に高い知能があるために、このプロセスを想像できてしまいます。
その点鳥などは、くちばしで川に浮かぶ草を集めてきて、長い時間をかけて巣を作ります。
膨大な時間と労力を、力を惜しむことなく愚直に巣をつくります。
人は鳥に学ばなければいけません。
一見遠回りに見えるこのような愚直な積み重ねこそが、変化を生み出す力になるのだと思います。
そして、その積み重ねをどれだけ早く始められるかが、企業や国家の競争力を左右します。
忘れてはいけないことは、経済の世界は国の生き残りをかけた戦いだということです。
会社が力を失い、お金が尽きたその時には倒産し、世の中から消滅するか、他の力のあるものに吸収されます。
国も同様に、経済力を失えば、国際社会における影響力を失い、自らの将来を自由に選択できる余地が狭まっていきます。
日本の場合は、資源に強みはないため、経済面を強くしていくしかありません。
パネルディスカッションにおいて、さんざん話に上がったのは「スピード」です。
日本が慎重に検討している間に、他国は既に使っていて、トライアンドエラーのプロセスを確実に進めていきます。
どの国の人間が進めても、辿るプロセスは大筋一緒で、一定の失敗を経験し、その先にようやく成果を得ることができます。
世界を見渡しても、強い会社には、共通してスピード感があります。
日本の中でも世界で戦っている会社はスピードを大切にし、何度も失敗を重ねています。
これからの日本企業は、守ることよりも、新しいものを生み出すことに挑戦していくべきだと思います。
「誰かがやっているから自分たちもやる」ではなく、「誰もやらないから自分たちがやる」に変わるのです。
自分たちの歩みが歴史を作っている自覚を持ち、新しい道を切り拓いていってもらいたいと思います。
そんな道は、時に厳しい経験をするかもしれません。
しかし、毎日成長を感じることができ、小さい時のような無邪気な笑顔にあふれるやりがいのある世界です。
当社も含め、そんな会社が一社でも多く増えていくことを願っています。
その道の先には、挑戦と成長に喜びを感じられる世界が広がっているのだと思います。








