戸澤の週報

2022年11月14日

問題解決

先週は日本で半導体の新会社設立という大きなニュースが入ってきました。

トヨタやNTTなどの8社が新世代半導体の国産化を目指すということです。

その後の報道で、この新会社は2025年以降、先端製品のファウンドリ(半導体の生産受託会社)として事業化を推進するということです。

実に興味深く、うれしいニュースです。

過去にも「日の丸半導体」として復活を目指す動きはあったが、成功しませんでした。

今回は、今までの失敗を十分に活かして頂き、大きな成果を上げて頂くことを切に願っています。

 

新しい挑戦には問題が付き物です。

問題を解決するためには、PDCAなどのアプローチがありますが、どのような手法を取ったところで、最終的に大切なことは本気です。

抽象的な言葉に聞こえるかもしれませんが、一人の人間の本気は分厚い壁ですら貫いてしまう、想像を超える力を持っています。

教育者で大阪市立松虫中学校教諭の原田隆史さんの「生徒に遅刻をさせない方法」を学んでからは、今までの考えの甘さを知りました。

 

"1回目は本人と親に注意します。2回目は朝、校門の前で立っています。3回目は家に誘いに行く。

それでもあかんかったら、前の晩から生徒の家に泊まるんですわ。親御さん、先生に泊まられたら嫌やから、学校に行かせる。

要は、そこまで教師はやりきらなあかんと思うんです。"

 

通常の教師でしたら、1日目、2日目くらいまでのアクションはできると思います。

しかし、家にまで誘いに行くことはなかなかできません。

まして、前の晩に家に泊まるということは、全く思いつきもしません。

それでも良く考えて見れば、本当に解決したければ、一番有効な手であることが分かります。

我々の毎日の仕事の中で、多くの問題が起きます。

大抵は簡単に手を付けられるところから始めて、それでもダメであれば、徐々にレベルを上げて対応策を実施します。

逐次的な問題解決のアプローチです。

一番良くないのは、そのようなプロセスの中で、長い時間が経ってしまっていて、解決が非常に困難になっていることがあります。

優先順位とか今は忙しいからとか、様々な言い訳を考えて、本気を出すことを先送りにしてしまうことが多々あります。

早いタイミングで、解決するからこそ、1人の人間の本気も活きてきます。

先ほどの生徒に遅刻を刺せない方法で行くと、1日目から4日目までで本気のアクションをできています。

1回でも生徒の遅刻に対して、何もアクションを取らなければ、それは許されるものとして認識されていしまいます。

また、時間ができたからと言って、10回目の遅刻で初めてアクションを起こしたところで、既に手遅れとなってしまっているかもしれません。

皆がやるべきことに集中できる環境を整えることができたなら、それはもう半分以上の成功が見えていると言って良いのかもしれません。

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