戸澤の週報

2025年05月03日

変化に強い組織を創るために

ゴールデンウィークが始まりましたね。

金曜の夜は急に天気が崩れ落雷がありましたが、全体的には天気がよさそうです。

夏に向けてのリフレッシュをしたいですね。

 

(バーナード・ショーの言葉)

70年以上前に亡くなっていますが、アイルランド出身、ノーベル文学賞受賞のジョージ・バーナード・ショーは、心に響く言葉を残してくれています。

「これぞ人生の真の喜びと言えるのは、偉大な目的だと自分自身が認める目的に仕えること…自然界の力になることだ。」

そして、以下のように繋げています。

「世の中が自分を幸せにしないと愚痴をこぼす、利己的でちっぽけな、不平不満の塊になることではない」

近いことを別の言葉でも表現しています。

「合理的な人は世界に適応しようとする。不合理な人は世界を自分に適応させようとする」

「人生とは自分を見つけることではない。自分を創り出すことである」

これらをまとめると、真の幸せとは限りなく能動的なものであり、自分自身が創り出していくものと言うことです。

「世の中が、周りの人が、会社が自分のことを幸せにすべきだ」というべき論に支配されている内は決して幸せになれないということですね。

バーナードが言う「自然界の力になること」とは、システム思考における本質的な考え方です。

自分の目の前にあるものは、何一つ単独で分断されて存在しているのではなく、全てに関連があり、相互に影響し合っているということです。

自分一人と自然界がどのように関係しているか、最初はなかなか理解しづらいかと思いますが、人間も地球における生態系の単なる一種類に過ぎません。

地球規模で物事を見えている人の言葉は深みがあります。

 

(システム思考の視点)

これだけ不確実な世界では、組織は環境の急激な変化に対しても柔軟に且つ速やかに対応する必要があることに疑いはないかと思います。

組織が変化するためにはいくつかのポイントがあります。

①自分一人も組織の中における影響を与える側であり、変化を起こせることを理解すること。

②変化を阻んでいる各自の「思考のクセ:メンタルモデル」を特定し、変革すること。

③組織の仕事自体をやりがいのあるものにより昇華させていくこと。

いくら誰かに組織を良くするために一緒に立ち上がってくれと言っても、強制することはできません。

リーダーとしてできることは、参加しやすい環境を整備することくらいです。

それでも、一人一人が主人公になり、能動的に、やりがいを持って活躍してもらうことをあきらめたくはありません。

少しずつで良いので、一人一人が、そして組織全体が正しい方向へ進むための学びを継続することは大切なはずです。

システム思考の第一人者であるピーター・M・センゲに教えてもらったことです。

著書である「学習する組織」は、少し内容は難しいのですが、私が今まで読んだ本の中でも秀逸であり、大きな影響を頂きました。

私がこの著書に出会った2021年は組織が少しずつ複雑になっていく中で、どうすればうまく行くか悩んでいた時でした。

組織が変化するとは、組織の文化そのものを変えていくことであり、決して対症療法ではないと言う考えには深く同意します。

そして、さらに4年後に再度読み直してみると、当時まだ理解できなかったことが見えてきて、本当に楽しい読書経験となりました。

システム思考は非常に奥が深く、私もまだその入り口に入ったに過ぎませんが、生涯かけて学んでいきたい思考プロセスです。

少しでも目の前の状況を良くしたいと考える人は、どなたでもお勧めできます。

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