戸澤の週報
2025年07月05日
捨てるべきもの
明けそうで明けない梅雨です。
連日の真夏日で、昼間外に出るのは少し危険を感じます。
来週には梅雨が明け、長い夏が始まりそうですね。
個性的な実業家・経営者である中野善壽(よしひさ)さんの言葉は心に響きます。
悩める若き経営者から会社の悩みを打ち明けられた時の答えは、2つのものを捨てなさい。
1つは「執着」。
過去に積み上げたものや、現在手にしているものをきっぱり捨てなさいと言います。
もう1つは「嫉妬」。
他人に対しての嫉妬や比較することを無くすこと。
これらができれば、たとえひとりになったとしても自分の道を貫いて行けばよい。
また、別の記事には女優の小山朋子さんの話に同じ内容を見つけました。
ご主人が映画監督である大島渚なのですが、ある時に脳出血で倒れリハビリが必要になり小山さんは介護に専念することに。
当初は周りに友達もなく孤立していましたが、なかなか周りに助けを求めることができなかったということです。
心の中で、どこか自分は女優なのよという意識があったと言います。
その後、それら全てを手放すことで、すとんと肩の力が抜けていったと言います。
何かにこだわりを持っている内は、広く世界を見ることはとても難しいことです。
どこかで、自分が持っている考えが正しいものだということを証明したいと思うからです。
そんな時は大抵正しい所にたどり着くことができません。
もし、きれいさっぱりとそういったこだわりを解放することができたなら、違った世界が見えてきます。
中野善壽さんが言いました。
「雑念を払い、曇りのない心で、ただ感じる。すると、答えが見える。」
これができれば良いんだと、非常に納得がいきました。
引き続き、世界情勢が不確実な雲に覆われています。
いくら先を読もうとしたところで、はっきりとしたことは分かりません。
それであれば、感じるしかありません。
感じるためには、五感を邪魔する余計なものは要りません。
捨てられるものは全て捨ててしまうことで、自分のセンサーが起動することがようやくわかってきました。
呼吸もまず吐くことから始まるように、あふれるものや情報、多様な価値観の中では「取り込む以上に手放す」ことが大切なのだと思います。
本当に大切なもの、価値のあるものにフォーカスできる方法論と言えそうです。