戸澤の週報
2025年10月31日
主体性とは
10月が終わりました。
今年は雨の日が多く、カラッと晴れた秋空を見れる日が少なかったです。
天気だけは人の思い通りにはならず、ただ受け入れるしかないですね。
先週は本から大切な言葉を教えてもらいました。
「主体性」という言葉です。
意味は他人や環境に流されず、自分の意思と判断によって考え、決め、行動する性質のことです。
意味としてはさほど難しくなく、聞けばイメージはわきます。
しかし、自分の主体性を考えた場合に、果たしでどこまで主体性を持てているのか疑問に感じます。
主体性とは、自分の意思で考え、決め、行動すること。
その“自分がこうしたい”という思いがどれほど日常にあるだろうか。
いつも何かに追われ、周りから何かを行うようにプレッシャーを感じつつ、やり過ごしていることが多いと感じます。
しかし、ある時、いつまでも人に言われる仕事をしていてもいけないと考え、苦しくとも自分が主体性を持つことを決めました。
そうすると、その組織に本当に必要なものが見えてくるから不思議なものです。
自分の都合の目線から、組織の成長のための目線に切り替わります。
自分以外の環境が良くないことを嘆くことから、自分があるべき環境を想像し、その環境の実現に向けて動き出します。
主体性とは、その組織について、一番心配し、良くしたいと思い努力する人に備わるものです。
当社でもそうですが、人はある時突然主体性を持った動きができるようになります。
大きく成長するタイミングです。
その人の発言やメールの文面を見ているとすぐに変わったことが分かります。
吉田松陰の短歌で、「かくすればかくなるものと知りながらやむにやまれぬ大和魂」というものがあります。
吉田松陰は、海外に出て、西洋の進んだ学問と制度を自分の目で学び、日本を守る力をつけたいと思いました。
そのためペリー艦隊に入り込み密航を試みますが、捕らえられて投獄されます。その時に詠んだのがこの歌です。
当時、海外渡航は死罪にあたる重罪でした。
このようなことをやれば、投獄される可能性も十分に理解しながらも、日本人としてこの想いを止めることはできませんでした。
この”やむにやまれぬ大和魂”は、私の気に入っているフレーズです。
そして、このやむにやまれぬ想いが生まれた時に、主体性を持つことができるのだと思います。
では、どうすればやむにやまれぬ想いが生まれるのかと言えば、特効薬はありません。
ただ一つだけ言えることは、毎日の生活の中で、自分の守備範囲の中で仕事を行っているだけでは生まれてきません。
自分の殻を破り、多くの人の輪の中に思い切って入っていく勇気が必要です。
様々なことを考えている人たちとの関わり、自分が思っている以上の努力を続ける中で、そのような境地にたどり着くことができるのかもしれません。
長い人生を生きるなら、自分の意思で生きたいものです。









