戸澤の週報
2025年10月25日
スモールトーク
秋雨の日々となっています。
街からは半袖の人が姿を消し、薄いコートを見かけます。
そろそろ暖房の季節となりました。
日本人はいつから人と一緒にいても話をしなくなったのでしょうか?
知っている人と会えば話をしますが、知らない人と一緒になっても話をする人は少なく感じます。
海外に行けば、国によっては気軽に話をしています。
日本でも東京を離れれば知らない人とも気軽に話をしている景色を見かけます。
これはずいぶんもったいないのではと考え、最近は日常の中で気軽に話をしてみようと考え実践しています。
物を買ったとき、ワークショップで隣り合わせた人や、人間ドックの技師さんなどなど、思ったよりも機会は多くあります。
大切なことは、自分が話をしようと思わない限り、その場で会話は生まれないということです。
もちろん相手が話しかけてくれることもありますが、そこに応じなければ会話になりませんので、やはり同じことだと思います。
これらの話はスモールトークと呼びたいと思いますが、私たちが思っているよりもずっと大切なのではないかと考え始めています。
相手に仕事のことを質問したり、感謝の気持ちを伝えるだけで、目がぱっと輝きます。
その瞬間、嬉しそうに話を広げてくれます。
中には自分にとって勉強になる話を聞くこともできます。
でも、一番にうれしいことは、相手とコミュニケーションが取れた時に感じる、一種のすがすがしさかと思います。
言葉にするのは難しいのですが、恐らく人とのコミュニケーションとは、人間のDNAに組み込まれている、必要不可欠な行為なのだと思います。
自分の想いを声に出し、相手に伝わり、相手から声が返ってきて会話になる。
自分と相手との繋がりを理解できることが、自分が思っているよりも大切なことなのかもしれません。
翻って現代のコミュニケーションの状況を見てみますと、かなりこの流れに逆行しています。
会うことが減り、ビデオ通話が増え、電話も減り、メールとなっています。
これでは、人と会ってどのように話をすれば良いのか、学ぶ機会がますます減る一方です。
むやみに昔に戻せとは全く思いませんが、意識して話をするようにすることは必要そうです。
最近では、電話をするのも、事前に何時に電話をすればよいかとの連絡をもらう時代となりました。
これは、人々が臆病になってしまったのではないかと思います。
SNSやマスコミで、様々なことが叩かれ、非難されていることを見ると、人間は委縮して当たり前です。
電話では、人の時間を一方的に奪ってはいけない。
話しかけることもそうですね。相手が忙しい時には気を遣わなければいけない。
もちろんそういった配慮も必要ですが、もっと大切なことは、言葉で教わるではなく、多くの実践を通じて適切なラインを学ぶことです。
LINE世代も、私たち世代も、今こそスモールトークを取り戻す時期に来ています。
より良い組織やコミュニティづくりの第一歩になるはずです。









