戸澤の週報
2026年09月12日
頭の休ませ方
AIが仕事に深く入ってきています。
短時間で非常に深い仕事ができるため、アウトプットの量・質ともに上がりました。
一方で、テンポよく仕事が進むことによって、休憩のタイミングを失い、回復できないほどの疲労を感じてしまうこともあります。
山登りでもそうですが、本当に疲れを感じてから休むと、短い休憩だけではなかなか戻らないことがあります。
これからの時代は、どれだけ上手に脳を回復させるかが大きなポイントになりそうです。
基本的なアプローチとして、まずは集中時間に自ら区切りをつけ、目安として60〜90分程度で一度、負荷の高い作業から離れること。
そして、休憩時間の質を上げることでしょう。
問題は、この休憩時間に見てしまうSNSなどのスマホにありそうです。
ショート動画などの連続した刺激は脳への入力が続くことに加え、なかなか見ることをやめられなくなる性質があります。
夜眠る前などは特に注意が必要で、睡眠の質にも影響が出てきます。
このやめにくさには、脳の報酬系、特にドーパミンが関係しています。ドーパミンは単なる「快楽物質」ではなく、「次も見たい」「もう一度やりたい」という動機づけや学習に深く関わっています。
指一本で次の刺激を得ることができる上に、コンテンツが際限なく続くため、やめるタイミングがありません。
脳が疲れている時ほど、判断や自制にも負荷がかかります。
そのため、やめるという判断よりも、指を動かすという簡単にできる方を無意識に選択してしまい、延々と続けてしまいます。
30年前の職場を考えてみます。
電子メールがまだほとんど普及していないので、電話がよくかかってきます。
(誇張ではなく、本当に受話器を2つ持って話している人がいました!)
今のように、何時間も一つの作業に集中することはほとんどありません。
社内の報連相もすべて口頭ですので、よく話をするし、聞くことも多いです。
オンライン会議などないので、よく外出します。
データシートを渡すためだけに訪問します。
身体を良く動かし、よく話をする日々でした。
以前の職場には、今から考えると「意図しない休憩」がたくさんありました。
移動する。人と話す。外を見る。誰かの話を聞く。
効率は今より悪かったかもしれませんが、一つのことに脳を使い続けない仕組みが自然にありました。
確かに、集中して作業する環境は今の方が圧倒的に整備されました。
しかし、脳のリソースを自然に分散して使えていたのは、むしろ昔の働き方だったのかもしれません。
これからは意識して脳を休めることが必要になります。
大切なことは、休憩中は脳へのインプットを最小限にすることです。
SNSなどは必要な部分だけにして、あとは脳が判断しなくて良い方法で休むことです。
音楽を聴くこともよいですし、広場でただ人の流れを見ているだけでも良いです。
しかし、こんな簡単なことですら、最近できていないことに気が付きました。
頭を休めることさえ、トレーニングが必要です。
AIによって、私たちはこれまで以上に短時間で多くの仕事ができるようになります。
だからこそ、「どれだけ集中できるか」と同じくらい、「どれだけ上手に集中を解けるか」が重要になるのでしょう。
集中する力と、休む力。
良い仕事を続けるために、良い休み方を身に付ける。
これもAI時代を生き抜くための、大切なスキルになりそうです。








