戸澤の週報
2026年10月10日
努力の行く先
仕事をしていると自分に欠けている能力に気が付き、そこを埋めようと努力をしている人が増えている気がします。
単純な作業は全てAIでできる日がすぐそこまで来ていることも一つの理由かもしれません。
一生懸命に新しい力を獲得しようと努力する姿は美しく、応援したくなるものです。
しかし、それなりの能力を獲得するにはある一定の忍耐が必要になります。
私の経験から感じるのは、人は獲得したい能力とそれに必要な努力の量を甘く見積もりがちです。
例えば英会話であれば、本気になって1年もやればそれなりに身に付くのではと考えてしまいます。
もちろん、毎日が英語漬けの環境に身を置ければそれも可能かもしれませんが、通常に仕事を行いながらですと状況は変わります。
自分の使える時間のかなりの部分を費やしたとしても、簡単には成果が出ず、時間だけが過ぎていくという経験を多くの人がします。
あるところで、自分には向かないのではないか?と考えて、努力をやめてしまった経験は、多くの人にあるでしょう。
私もその一人です。
しかし、ある時気が付いたことがあります。
英会話やスポーツのような能力は適切な方法で練習を重ねれば、少しずつ能力は向上していくものです。
しかし、自分自身が納得するレベルになるまでにはそれなりに時間が掛かるということです。
同時に忍耐と同じくらい、努力の方向性を定期的に見直すことも重要と言えるでしょう。
このことを最初から理解しておかないと、残りあと少しで大きな成果が出るというところでやめてしまうことがあります。
最初からゴールが明確で、信号のように青になるまで残りあとこのくらいと可視化されていれば分かりやすいのですが、成果が出るまでのカウントダウンは困難です。
大抵の能力は、色々なピースが時間を掛けて組み合わさって、成果が少しずつ表れてきます。
その進み具合は非常にスローに感じるので、一定の忍耐が必要になります。
人は、待つことそのものが苦手なのではありません。いつまで待てばよいか分からないことが苦手なのです。
信号機に残り時間が表示されていれば、私たちは落ち着いて待つことができます。
しかし、能力の習得にはその表示がありません。
だからこそ、自分で進歩を確認する仕組みが必要なのです。
終わりの見えない待ち時間に、人は強いストレスを感じると言えそうです。
それではいくつかの対策を考えてみます。
1つ目は成果の可視化に対するアプローチです。
例えば英語であればTOEICや英検、AIであれば生成AIパスポートやG検定。
積極的に資格試験を取り入れることで自分の力が数値化され、現在地を客観的に把握できます。
2つ目はアウトプットの機会を作ることです。
英会話であれば、海外の英語を話す人と会話の機会を定期的に作ることです。
同時にAI英会話でもかなりの効果があると思います。
アウトプットの機会があるからインプットを頑張るという考えです。
しかし、面白いのは、インプットをしているからアウトプットの機会を引き寄せることができるという関係も成り立つことです。
英語を学んでいるからこそ、英語に触れる機会が増えるということですね。
これらのことを理解した上で、これからの時代を生き抜く自分に必要な能力を勝ち取ってほしいと思います。
努力の成果を感じられるときほど、人生の充実感を感じることはありません。
努力している人はまっすぐ前を向いているきれいな力を帯びています。
一人の成長は、周囲の人の成長を促します。
その輪が組織に広がり、やがて社会全体に広がっていく。
日本が再び活力を取り戻すために必要なのは、こうした一人ひとりの前向きな力なのかもしれません。








