戸澤の週報
2025年05月17日
人の関係性の再構築
関東は久しぶりに雨模様の週末です。
近くに来るであろう、あの暑い夏に比べると、過ごしやすい一日となりそうです。
今年の5月で、新型コロナが医療機関による通常の対応となる5類に移行して2年が経過しました。
この機会に、コロナがもたらしたもの、また、最近の風潮がもたらしたものをきちんと検証してみます。
根本的な部分ではコミュニケーションに関わる多くの機会を失ってしまいました。
在宅勤務の増加、WEB会議の浸透、会社の様々なイベントの機会喪失。
全てが悪いというわけではありません。良い部分もたくさんあるはずです。
しかし、コミュニケーションの観点で見ると大きな損失と言わざるを得ません。
当たり前ですが、仕事において主体になるのは一人の人間です。
人と人が繋がって一つのチームとなり、そのチーム同士が繋がって一つの組織を作っています。
組織の最小単位である人が、他の人と会わなくて、一体どのように強い関係性を構築できるのでしょうか?
同時に気になるのは多様化の過大解釈の方向性です。
いつからか、これらの風潮を背景に、人に注意をしたり、叱ったりすることがしづらくなっています。
背景には、以下の理由があると感じています。
①一人一人の関係性が十分に構築されていないこと。
②注意する方に十分な動機が無くなっていること。
③組織の正しいルールが決まっていないこと。
多様性という言葉が浸透してきています。
多様性とは様々なものを受け入れるということだとは思いますが、全て無条件で受け入れろということではありません。
良いものは良い。悪いものは悪いときちんと考えることが大切です。
そして、一人一人が人と繋がっていくことの大切さを改めて認識すべきです。
人は決して一人では生きていけませんし、仕事をすることはできません。
その当たり前の事実にきちんと気が付く必要があると思うのです。
個人が強くなれば、組織が強くなります、組織が強くなれば、会社は強くなります。
組織は人を育てることにもっと力を注ぐ必要がありますね。
また、これだけ価値観が多様化していることを考えると、組織のルールをきちんと決める必要がありそうです。
全ての人の考えを折衷して間を選ぶのではなく、その組織が大切だと思うことをまとめて可視化することで、組織の価値観に共感できる人が集まります。
ジム・コリンズの名著である「ビジョナリーカンパニー2」には、「まず、誰をバスに乗せるかを決め、その次にどこに行くか決めよ」とあります。
戦略よりまず一番先に適切な人材を同じチームにすることの大切さを教えてくれます。
何が正しいではなく、何を信じるかが大切で、組織が信じることに個人は共感できるものです。
最近ようやくその意味が分かってきました。
正しいものは正しい、悪いものは悪いと明確になった組織は、活動する上での自由を手にすることになり、多くの成果が出てくることでしょう。
個人が自分の軸を持つことも、人との関係性を築くうえで重要です。
その軸は、読書を通じて育まれていくものだと考えています。
偉大な先人たちの人生を学ぶことは、現代を生きる我々の軸の強化に大きくプラスになることでしょう。
これからはそのような組織を作っていきたいと思います。